これはいける! SirilにRC-AstroのBlur X Terminator(BXT)を装備

AstroArtsさんからのメール配信で、StellaImage 10でRC AstroさんのBlur X Terminator(BXT)、Noise X Terminator(NXT)、Star X Terminator(SXT)が使えるようになったとアナウンスされました。これらは「黒船3姉妹」とよばれているそうですね。いろいろ調べていると、黒船3姉妹がSirilでも使えることを知り、とりあえずBXTをセットアップし、今年2月に撮影し画像処理に苦労して無茶苦茶になったSH2-308(イルカ星雲→こちら)と、先月撮影したNGC1499・M45付近の星野(カリフォルニア星雲・プレアデス星団→こちら)の画像処理に再挑戦しました。(月草亭)


RC AstroのアナウンスどおりにBXTをセットアップすると、Pythonスクリプト一覧にあるBXTを呼び出すことができます。BXT設定画面のオプションで、Collect Onlyにチェックを入れると程よく星を小さくしてくれます。デフォルト設定では、星がかなり小さくなります。

SirilにセットアップされたBXT


BXTの効果(SH2-308、左・Collect Onlyオン/右・初期設定)


BXT適用あり・なしのビフォー・アフターです。


SH2-308(左・BXT適用なし/右・BXT適用あり)


NGC1499・M45付近の星野(左・BXT適用なし/右・BXT適用あり)


イルカ星雲は、星が多い星域なので、BXTをデフォルト設定で適用しています。Sirilでグリーンノイズ除去(SCNR)を適用すると背景のグリーンノイズと一緒に星雲のOⅢも目立たなくなるので、SCNR適用あり・なし画像を合成しました。これらにより、星とOⅢの処理が無理なくできたように思います。

SH2-308のSCNR適用効果(左・適用なし・適用あり)


SirilでBXTを真っ先に適用し軽くストレッチした後、Affinityでさらにストレッチします。大概、次のような処理過程をたどります。

Siril… BXT→背景抽出(BE)→測光色補正(PCC)→グリーンノイズ除去(SCNR)→ヒストグラム変換
Affinity… NXT→SXT→恒星レイヤーと星雲レイヤーを別処理→スクリーン合成

Affinityで恒星レイヤーを作る際は、SXT適用前後のレイヤーの複製をつくり、差の絶対値でブレンドし結合します。恒星レイヤーと星雲レーヤーをスクリーン合成する際は、モニターで調子を見ながら不透明度を調整します(65〜85%が多い)。星雲レイヤーの処理では、黒レベル調整、HSL調整に加え、弱めのトーンカーブ調整を3階程度適用します。

Affinityの処理過程(SH2-308の場合)

トーンカーブ調整レイヤー(NGC1499・M45付近の星野の場合)


カリフォルニア星雲・プレアデス星団付近の星野は、分子雲を際立たせたかったので、こちらもBXTをデフォルト設定で適用しました。分子雲の中の謎の黒い背景むら(おそらくフラット補正の不調が原因)が気になったので、Affinityのインペインティングブラシツールで補正しています。星雲レイヤーのみに適用することで、星が消えるのを避けることができます。


インペインティングブラシツールによる背景むら除去(左・適用前/右・適用後)


SirilとAffinityが無料なので、RC-Astroの追加料金だけで使えるのがありがたいです。

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