秋冬の定番M45とNGC1499の撮影とPhotoshopによる画像処理

前回(11月8日の夜)のIC1396・M31・IC434に続き(こちらの投稿)、M45とNGC1499を撮影しました。同じ撮影機材・光学系なので、ダーク・フラットフレームは使いまわしでライトのみの撮影です。撮影構図は前回の縦位置から横位置に変更しました。月面Nが見られるという月齢10の月が沈む少し前の午前0時30分過ぎから薄明の始まる少し前の4時30分過ぎまでの撮影です。

プレアデス星団(M45)

カリフォルニア星雲(NGC1499)

撮影は前夜と同じくASIAIRのPLANモードによります。午前0時30分の撮影開始だと、月明かりの影響もさほどなく、M45の正中直後なので赤道儀の子午線反転もなく効率よく撮影できました。撮影終了時のNGC1499の高度も45度とまずまずです。雲の発生もガイドエラーもなく、撮影したすべての画像を用いることができました。

ASIAIRのPLANモード画面に、M45・IC1499のSkyAtlas画面をハメ込み合成したもの

画像処理も前回同様、Stella Imageのコンポジットモードによる前処理とコンポジット、レベル調整とデジタル現像の後、仕上げはPhotoshopで行いました。RC AstroのプラグインフィルターGradient X Terminator(GXT)、Star X Terminator(SXT)、Noise X Terminator(NXT)、Star Shrink(Ss)を積極的に使っています。全ての処理過程をレイヤーの状態で残しておき可視化することで、効率よく画像処理できるようになってきました。(月草亭)

撮影データ(共通)
 撮影日時 2024.11.12 0:35〜4:37  撮影地 自宅(八頭町郡家)
 マウント ZWO AM-5  鏡筒 Askar FRA400レデューサー使用・280mmF3.9
 カメラ ZWO ASI 294MC Pro(サイトロン Comet BPフィルター使用)
 導入・撮影 ASIAIR(総露出時間:120分・300秒×24
 画像処理 StellaImage 9、Photoshop 2025

GXTレイヤーとSXTレイヤーの複製を作り、〝差の絶対値〟でブレンドして作った恒星レイヤー
※ブレンドモードを変更しレイヤーを結合した後に、シアン系の彩度を微調整しています

SXTレイヤーの複製を作り、調整レイヤーで強調した星雲レイヤー
※〝SXT のコピー〟レイヤーと5つの調整レイヤーすべてを複製し、結合します

恒星レイヤーと星雲レイヤーの複製を作り、〝覆い焼き(リニア) + 加算〟でブレンドして結合
※恒星レイヤーと星雲レイヤーはどちらが上でも結果は同じです

全体のカラーバランスを微調整し、最後にNXTでノイズ除去して完成
※完成画像はJPEGファイルとして書き出し、TIFFファイルはレイヤー構成を保持したまま保存しておきます

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