赤道儀に極軸望遠鏡をビルドインできない場合のひと工夫

近年、CCDカメラ等による極軸調整が盛んになってきました。一方で北極星の見える夜空での極軸望遠鏡を用いた肉眼視による極軸調整にはリアリティがあります。ところが、極軸望遠鏡をビルドインできない赤道儀を使用する場合はひと工夫必要です。

私の経験では、赤道儀の極軸調整はポールマスターによる方法が最も確実だと思っていますが、OS11搭載のWindowsパソコンに買い換えて以降、ドライバーがポールマスターを認識しなくなり、使えない状態が続いています。MacOS用のβ版があったのでダウンロードしましたが、このβ版が何か変で、アプリを起動しデバイス接続のコマンドを実行すると、真っ白な画面になってしまいます。切断と接続のコマンド操作を数回繰り返すと正常な状態になります。こんなわけで、ポールマスターのほかにASIAIRのPAやスマホアプリのPS Aline Proを使いつつも、アナログな極軸調整が必要な場面はなくなりません。

そこで、PS Aline Proにも採用されているiOptronパターンを内蔵した協栄産業さんのオリジナル極軸望遠鏡(昨年の夏、テレスコ工作工房さんに制作を依頼したアダプターを介してレフコンバーターを装着済)を、MORE BLUEさんのファインダー脚とガイド鏡支持リングに取り付けて使えるようにしてみました。

いずれの場合も、極軸望遠鏡が赤道儀の極軸と平行で、スケールパターンの東西南北が視野の上下左右と一致する必要があるので、支持リングの前後のネジを緩めたり締めたり、極軸望遠鏡を回転させたりして調整します。(月草亭)

参考までに…
アダプターを制作依頼したときのテレスコ工作工房さんの苦労話が、当店のブログに載っています。( こちら → テレスコ工作工房さんのブログ )

ファインダー脚・ガイド鏡支持リングに取り付けた
極軸望遠鏡(レフコンバーター併用)

Askar FRA400のサイドバーに直付け

マルチプレートに望遠鏡と並列同架

AM5赤道儀にファインダー脚・台座を介して装着

スケールパターンの東西南北を合わせる

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