格安なんちゃってイプシロンの制作
現在セール特価37400円の13cm650mmF5反射です。これにケンコーのTリングEOSマウントに49mmケンコークローズアップレンズAC2を2つ接続して0.76Xのレデューサーを作り494mmF3.8のなんちゃってイプシロンを作りました。
2インチ差し込み部にレデューサーをセットした様子
ケンコーTリングEOSマウントからTリング部を外した物に49mmのAC2を2つ繋げて接続します。ケンコーのEOSマウントには49mmのレンズが直接ネジ込みできます。ケンコーのEOSマウントは現在製造終了になっているので、手に入らない場合は他社製の物に側方からネジ止めをするかエポキシ接着剤で固定する方法で作れます。AC2の右側の銀色の部分は2インチ差し込み部にきつくて入らなかったので外周を少し削っています。
ASI533MMProによるM42作例 (LRGB合成)
494mmF3.8
L画像 ASI533MMPro ゲイン250 露出1分X75 ゲイン100 露出4秒X100
露出合計81分
SPDX赤道儀 自宅にて撮影
RGB画像は笠井125SED
970mmF7.8とEOS-R6改造カメラで三朝高原で撮影したデータを使用
https://photohito.com/photo/12118093/
今回とりあえず合成用に使いました。星が滲んでいるのはRGB画像の影響です。
130PDS 494mmF3.8 と 150PDS 570mmF3.8の兄弟写真鏡
130PDSの試写画像がASI2600MCProのAPSサイズまで充分使えるのが確認できたので、セール特価45100円の150PDSも追加購入しました。こちらも自作レデューサー使用で570mmF3.8になります。SkyWatcherの写真鏡としては15cmF4のクアトロ150Pがあり補正レンズで518mmF3.45になりますが、F4鏡筒はF5と比べて光軸調整や接眼筒のスケアリング調整が1段難しく、色々と改造したり手を加えて使うユーザーが多いようです。
今回のF5鏡筒ではそこまでシビアではありませんが使用上の注意点を以下に紹介します。自作0.76Xレデューサーをセットすると接眼筒を一番引っ込めた辺りでピントが合います。15cmでは少し余裕がありましたが、13cmではぎりぎりでした。もしピントが合わない場合は主鏡の3か所の光軸調整ネジの短い方のバネの入った引きねじを緩めて数ミリ主鏡を前に移動することでピントが合うようになります。またこの状態でドローチューブが鏡筒内にはみ出しており、撮影画像にあまり障害は出ませんが影響を排除したい場合は接眼筒を外して金鋸で余分な所を切断すると良いです。アルミで削りやすいのでステンレス用の金鋸歯を使い5分位で切断しました。またクレイフォード接眼部は大変良く出来ていて使いやすいです。接眼筒の傾斜を調整するスケアリング機能も付いていて13cmの場合は問題ありませんでしたが、15cmの場合少しスケアリングがずれていて画面右側のコマ収差が多めに出ましたので右側の調整ネジで傾斜を調整しました。また十字スパーダーの回折像も特に問題なく写りましたが、13cmの方にはホームセンターで厚さ2mmX12mmのプラスチック板を入手してスパイダー前の筒先にセットして今回の作例では使ってみました。
今まではEF400mmF2.8LISⅡの400mm560mmをメインで使ってきましたが、これから寒い時期には外に出してレンズが冷えてくるとヒーターを巻いていても温度変化でピントがずれてきて、落ち着くまで少し時間がかかる悩みがありましたが、反射の場合は最初に合わしたピント位置で安心して撮影できるのでその利点は大きいです。また反射のF3.8の実効値が屈折のどれ位か調べたところF4.5相当でした。EF400mmを1.4Xの560㎜で使う場合F4では甘く、F4.5で撮っているので、実質同じ明るさがあり充分立派な写真鏡として使えそうです。
以上今回テストした格安なんちゃってイプシロン望遠鏡について紹介させていただきました。(松本 博久)






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