オリオン大星雲をAffinityでHDR合成してみました

一昨日の夜(2025.11.29)、冬の定番オリオン大星雲と馬頭星雲を撮影し画像処理をしました。最終仕上げをAppleの写真アプリを使用した以外は、スタックから仕上げ処理までをAffinityのみで行いました。

オリオン大星雲では、±3EVの段階露出した画像をHDR合成しています。その詳細についてまとめてみました。馬頭星雲では、「燃える木」が赤っぽくならないように、そこだけ彩度を落としています。(月草亭) 


撮影データ
 撮影日時 2025.11.29 22:58 〜 11.30 2:13  撮影地 自宅(八頭町郡家)
 マウント AZ-GTi(赤道儀モード)  鏡筒 FRA400(レデューサー使用・280mmF4)
 カメラ ZWO ASI 585MC Air(サイトロン Comet BPフィルター使用)
 総露出時間 オリオン大星雲58.4分(256秒・32秒・4秒×各12)、馬頭星雲105分(300秒×21) 
 導入・撮影 ASIAIR(PLANモード)  画像処理 Affinity、Apple写真アプリ(ライト・精細度)


露出段階ごとのスタック処理(FITS画像のRAW現像・コンポジット)の結果です。以下のような輝度差があります。

露出段階ごとにRAW現像とコンポジット

下からハイライト・中間調・シャドーの順にレイヤー化し、差の絶対値でブレンドして、ガイドのズレを確認します。

差の絶対値でガイドのズレを確認

まず、シャドーレイヤーを非表示にし、中間調レイヤーをピクセル移動させ、ハイライトレイヤーと位置合わせを行います。

位置合わせ(ハイライトと中間調)

同様に、中間調レイヤーを非表示にし、シャドーレイヤーをピクセル移動させ、ハイライトレイヤーと位置合わせを行います。中間調とシャドーで行っても良いと思います。

位置合わせ(ハイライトとシャドー)

全てのレイヤーを可視化させて、ガイドのズレが解消されているか確認します。

位置合わせ後の状態(差の絶対値)

ブレンドモードを「差の絶対値」から「標準」に戻し、不透明度を調整します。いずれも25%で良い感じになりました。

ブレンドモード「標準」で不透明度各25%でフレンド

その後は、いつものように、Affinityの機能やRC-Astroのプラグインフィルターを使って調整していきます。

画像処理の過程(レイヤー構成)


AffinytyによるFITS画像のスタックについて
https://toritenkyo.blogspot.com/2025/11/affinity_28.html?m=1

Affinytyの使い方について
https://www.affinity.studio/ja_jp/help/

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