Affinityによる画像処理
昨夜(2025.11.22)撮影した、胎児星雲・ハート星雲と二重星団の画像処理の過程をまとめてみました。(月草亭)
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| 胎児星雲・ハート星雲と二重星団 |
ダーク・フラット補正・レベル調整とデジタル現像までは、ステライメージ10で行います。ASI 294MC Proのダークフレームには、盛大なアンプグローが出ます。かなり古い型のカメラですが現役選手です。
ステライメージのコンポジットパネルによる自動処理モードは便利ですが、処理結果に当たり外れがあります。そこで最近は、ダークフレーム・フラット用ダークフレーム・フラットフレームは詳細編集モードであらかじめ作成しておき、ライト画像の現像・コンポジットの時だけにコンポジットパネルを使うようにしています。コンポジット後は必要に応じてレベル調整を行い、デジタル現像してTIF保存します。
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| ステライメージのコンポジットパネル |
ステライメージでTIF保存した画像を、Affinityで開いたところです。
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| Affinityで開いたTIF画像 |
処理過程は概ね、Photoshopの場合とほぼ同じで、
1.傾斜カブリ軽減 → 2.星のサイズ調整(フリンジ除去) → 3.星の除去(星と星雲に分ける) → 4.星雲の強調 → 5.星と星雲の合成 → 6.ノイズ軽減
となります。後で処理過程を確認できるよう、レイヤーは複製を作りながら全て保存するようにしています(ファイルサイズは大きくなります)。RC-AstroのプラグインフィルターはAffinityでも同じように使えます。
まず、RC-AstroのGXTで傾斜カブリ軽減を行います。
今回使用したレンズはフィルムカメラ時代のタムロンSP90mmで、焦点距離が短く星は小さいですが、開放で使ったため赤のフリンジが目立つので、フリンジ除去を行いました。
星と恒星に分けるために、まず、RC-AstroのSXTを適用します。
フリンジ除去レイヤーと星雲レイヤーの複製を作り、描画モードの〝差の絶対値〟でブレンドして結合し、星レイヤーを作成します。
次いで、星雲レイヤーの複製を作り、最前面(最も上)に移動させます。そして、〝現像〟で星雲を強調します。現像はPhotoshopの〝Camera RAW Filter〟に相当し、明るさやコントラストをはじめとする多くのパラメーターがあり、Photoshopで多用していた〝明瞭度〟も用意されています。
次いで、現像済の星雲レイヤーと星レイヤーの複製を作り、描画モード〝追加〟でブレンドして結合します。これは、Photoshopの〝覆い焼き ( リニア ) - 加算〟に相当します。
背景色が濃くなり過ぎたので、再度GXTを弱めに適用しました。
最後に、RC-AstroのNXTを適用し、ノイズ軽減して完成です。TIFフォーマットのままでもレイヤーは保存できますが、affnityフォーマットで保存するようにしています(拡張子は〝af〟)。





















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