LRGB合成の作例

 今回カラーとモノクロのカメラを使ったLRGB合成を2種類試してみましたので紹介させていただきます。

まずは通常の露出で撮ったカラー画像にモノクロ画像を組み合わせた作例です。


NGC253の通常のカラーカメラによる撮影です。

オライオン25cm1200F4.8 コマコレクター HEUIBⅡフィルター 

ASI2600MCPro ゲイン400  露出45秒X83  62分15秒


次にモノクロカメラによるL画像です。同じ3.76ミクロンのカメラでモノクロの方が2.5倍感度が高いので、カラーより少ない露出でより淡い部分まで写っています。

オライオン25cm1200F4.8 コマコレクター HEUIBⅡフィルター 

ASI533MMPro ゲイン400  露出30秒X96  48分


LRGB合成した結果がこちらです。モノクロカメラを併用した結果がはっきりと出て画質向上しています。



次にラッキーイメージング法を使ったM57の作例を紹介します。

まずは通常の撮影法で撮ったカラー画像の中心部等倍トリミングです。

40cm 2310mmF5.8 コマコレクター HEUIBⅡフィルター

ASI2600MCPro ゲイン400  露出30秒X111  55分30秒

シーイングの影響などで中心星像が甘くなっています。


次にラッキーイメージング法により1秒露出を40分2400コマ撮影し、写りの良い上位35%の画像をオートスタッカート3で合成したモノクロ画像がこちらです。レデューサーで焦点距離を短縮していますが、カラーの3.76ミクロンに対して2.3ミクロンのモードで撮影しているので実際の像の大きさはカラーの2310mmの1.32倍の3050mm相当になっています。


40cm 2310mmF5.8 タカハシMT200レデューサー 1866mmF4.7 HEUIBⅡフィルター
ASI294MMPro 46メガモード(2.3ミクロン) ゲイン450 露出1秒X2400
40分(上位35%合成)

LRGB合成した結果がこちらです。カラーで甘かった中心星像がシャープになりました。

ラッキーイメージング法は以下の山下さんのページに詳しい方法が紹介されています。

http://yamachan.la.coocan.jp/AboutLuckyImaging.html


また星ナビ2024年の9月から11月号にかけて山田さんの記事が紹介されています。

まだまだ足元にも及びませんがこれから色々とチャレンジしてみたいと思います。(松本)

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