2024.5.3 コリメート撮影を楽しむ

大型連休後半は好天続きで、皆様それぞれに星空を満喫されたされたことと思います。
星空の楽しみ方には様々ありますが、近頃私は望遠鏡の接眼レンズを覗いたときに得られる感動を忠実に再現できるコリメート撮影の価値を再認識しております。
5月3日(土)の夜は、12cm屈折望遠鏡とミラーレス一眼・スマホでコリメート撮影をやってみました。望遠鏡は、

鏡筒 タカハシ TSA120  アイピース ペンタックスXW20mm・10mm  赤道儀 セレストロン CGEM  オートガイダー MGEN-3

で、赤道儀のハンドコントローラーで制御しました。カメラは、フリップミラー直進方向に、ズイコー17mmF1.8レンズを装着したオリンパスE-M10(XW20mm)と、直角方向にカメラ性能の素晴らしいiPhone 15 Pro(XW10mm)です。Stella Image(LAW現像・コンポジット)とPhotoshop 2024、iOSの写真アプリで画像処理しています。

フリップミラー直進方向にE-M10、直角方向にiPhone

iPhoneをアイピースに確実に取り付けるために、まず、iPhoneのメインカメラの光軸がアイピース取付部の穴の中央に来るように、iPhoneをスマホホルダーに取り付けます。スマホホルダーのアイピース取付部の内径は46.4mmなので、ぎりぎり収まるステップダウンリング46mm→43mmをあらかじめ取り付けておきます。そして、アイカップを取り外したアイピース(ネジ径43mm)をしっかりねじ込みます。これでiPhoneが脱落する心配は、ほぼありません。

iPhoneを確実にアイピースに取り付ける

iPhoneのカメラアプリにはナイトモードがあり、以下の手順で設定できます。最長30秒までの撮影が可能です。また、画面の一部を長押しすることで、AEロックとAFロックができます。僅かな手ブレを防ぐために、iPhoneと連動したApple Watchのカメラアプリでレリーズしました。

iPhoneのカメラアプリのナイトモード設定とAE/AFロックの手順

iPhoneのメインカメラは、好みにより24mm・28mm・35mm(フルサイズ換算)を切り替えられます。正立左右逆像なので撮影後に左右反転させ、スクエアフォーマットにトリミングしています。アークトゥルスを撮影しました。

アークトゥルス(少し光軸がずれています)
薄明が残る中、見たままのきれいなオレンジ色です
24mm・ISO10000・f1.7・10sec

E-M10は、ステップダウンリング46mm→43mmを介してアイピースに取り付けました。カメラが小さくてレンズ付きでも軽いので、これでも強度は十分だと思われます。コル・カロリ、ミザールとアルコル、M51を撮影しました。M51は容易に視認できないので、ハンドコントローラーの〝正確なGoTo〟コマンドで近くの恒星を導入後に、視野中央に導入しました。

コル・カロリ
何とか分離して写りました
ISO1600・f2.8・15sec(ノイズリダクションON)×5枚コンポジット

ミザールとアルコル
肉眼では分離して見えますが、ミザールが明る過ぎて…
ISO1600・f2.8・15sec(ノイズリダクションON)×4枚コンポジット

M51
〝正確なGoTo〟コマンドで導入(少しずれました)
ISO1600・f2.0・30sec(ノイズリダクションON)×5枚コンポジット

まったくの余談ですが、次の写真は、ケンコーのピラー脚(外径100mm)にビクセン・ED80Sf鏡筒用のバンド(1本売りなので経済的!)と自由雲台経由でタブレットデスク(サンコー・CLHCMAN3)を取り付け、iPadを載せたものです。すごく便利です。(月草亭)
















 

コメント

このブログの人気の投稿

鳥取天文協会オリジナルカレンダー2024ができました

笠井BLANCA125SEDの作例

M42の白飛び調整法